2025年10月29日
【日本農村医学会レポート③】岐北厚生病院 看護の質を高める「身体拘束」可視化の試み
【学会発表レポート】身体拘束を「可視化」する試み。ピクトグラムが促すスタッフ間の意識共有(岐北厚生病院 看護師)
2025年10月23日(木) 第74回日本農村医学会学術総会にて、岐北厚生病院の中嶋看護師、中神看護師、佐藤看護師が、「身体拘束具使用期間短縮を目指した拘束具のピクトグラム提示による効果」についてポスター発表を行いました 。

(写真:会場で発表を行った中嶋看護師(左)と中神看護師(右))
発表者の病棟では、身体拘束の実施率が目標を超えてしまうことがあり、一方で若手スタッフが拘束自体に抵抗を感じるという声も聞かれていました。
そこで、使用中の拘束具をピクトグラム(絵文字)でベッドサイドに「可視化」する取り組みを実施。
この目的は単なる提示ではなく、ベテラン・若手を問わずスタッフが「これってどうなの?」と現状について話し合う「きっかけの場」を作ることでした。
取り組みの結果、従来はカルテを開かなければ分からなかった使用状況が「分かりやすくなった」という声が上がりました。
中嶋看護師は、「身体拘束を減らすのは看護師だけでは難しい。
薬剤師やリハビリスタッフなども含め、『チーム医療』として病院全体が同じ共通の思いを持って取り組みたい」と、その重要性を話しました。
岐北厚生病院は、今後も患者さんの安全と尊厳を守る医療の質向上に取り組んでまいります。